不登校だと内申点が低くなって受験に不利と聞いたんだけど・・・
大丈夫です!
この記事では内申点を上げる方法をいくつかご紹介します!
内申点=中学側の総合評価!受験への影響と決まり方
高校受験における内申点とは、中学校での成績や活動の成果を数値化したもので、高校入試の合否を判断する際に重要な指標の一つです。
生徒や家庭に開示されるものではなく、中学から受験先の高校に内々に共有されます。
合否判定で内申点が50%以上影響することも
内申点の割合は、受験する学校や入試方式によって大きく異なります。
推薦入試では内申点が合否の大きな要素となることが多く、50%以上の割合を占めるケースも。
一方、一般入試では学力試験の比重が大きいものの、内申点も30%~50%程度を占めることが一般的です。
特に公立高校では、内申点が入試得点と並ぶ重要な指標として扱われ、一部の私立高校でも(特に推薦入試)考慮されます。
不登校だとどうなる?内申点の決まり方
内申点はどのように決まるのでしょうか。
地域や学校ごとに計算方法が異なる場合がありますが、主に「成績」「活動実績」「生活態度」の3つの要素から構成されます。
- 成績
中学校での各教科の成績が基本。通知表の評価(5段階や10段階)が内申点に反映される。
- 活動実績
クラブ活動や生徒会、学校行事への積極的な参加も評価対象。
- 生活態度
出席日数や授業態度、提出物の状況などが含まれる。
つまり、「内申点=中学側の総合評価」ということです。
不登校のお子さまの場合、学校へ行く機会が減ってしまうため、成績がつけられなかったり、低評価になりがちです。
そして、結果的に内申点が低くなってしまうことが多いです。
内申点は低くても大丈夫だが、高い方が有利
内申点が低いと焦ったり、不安な気持ちが出てきますよね。
でも安心してください。
内申点は高校受験において重要ですが、内申点が低い=高校進学できなくなる、というわけではありません。
なぜなら、内申点以外(面接、入試得点、特技)を重視する高校や入試制度がたくさんあるからです。
実際、出席ゼロ・成績オール1の私は、おそらく内申点もゼロに近かったと思いますが、全日制の私立高校2校に合格しました。
一方で、公立高校の場合は不利になるケースが多いと言えます。
公立高校の場合、入試得点だけで内申点をカバーすることは難しいのです・・・。
公立高校を目指す場合は、ぜひこの記事で紹介する内申点を上げる方法に積極的に取り組んでみてくださいね。
不登校でも内申点を上げるためにできること
学校に行かなくても内申点を上げる方法はいくつかあります。
- 定期テストを受ける
- 学校行事や活動に参加する
- 課題や提出物を提出する
- 自宅学習の取り組みをアピールする
- 出席扱い制度を利用する
ただし、内申点は学校側の評価であるため、「これをすれば必ず上がりますよ」と確約できるものではありません。
学校の先生とも相談しつつ、お子さまに無理のない程度で取り組んでいくようにしましょう。
1.定期テストを受ける
学校から「テストだけでも受けませんか」と言われている方も多いのではないでしょうか。
定期テストを受けることは、成績(評定)を得る最も強力な方法です。
当然、テストの点数が高ければ、良い評価をもらうことができ、内申点を上げられます。
とはいえ、テストを受けるのはお子さまにとってはハードルが高いことかもしれません。
別室で受けさせてもらう・好きな教科だけ受けるなど、学校に配慮してもらえるよう相談してみましょう。
通常、学校も成績を付けてあげたいと思っています。
1教科、1回でもテストを受ければ、成績が付く可能性がありますよ。
2.学校行事や活動に部分参加する
体育祭、文化祭など、可能な範囲で参加することで、生活態度や学校活動への貢献を評価される場合があります。
部活動に少し参加してみるというのも良い方法です。
私は美術部だったので、課題(デッサン)を提出することで少し評価してもらえました♪
気を付けていただきたいのは、お子さまが安心して参加できるかどうかです。
行事だけ参加すると、他の生徒たちから「楽しいときだけ来ていてズルイ」と思われてしまうもの。
思われるだけならまだしも、面と向かってと言われることがあるかもしれません。
好きで不登校になっているわけじゃないのに・・・
また、先生が付きっきりになることはできないので、一緒にいてくれる友達がいなければ難しいかもしれません。
学校行事等の部分参加については、慎重に、お子さまの気持ちを第一に考えてあげてください。
3.課題や提出物を提出する
学校に行けなくても、学校指定の課題や提出物を提出することで成績評価にプラスの影響を与えることができます。
提出するだけでなく、内容も丁寧に取り組むことが重要です。
できそうな場合は、学校の先生に相談し、課題や提出物の情報をもらうようにしましょう。
課題の取り組みにあたっては、保護者の方と一緒に取り組んでも良いでしょう。
私の場合、授業の範囲のレポート(調べたことをまとめる)を提出して評価してもらったことがあります。(すっごく簡単な内容でした。)
美術の提出物なども取り組みやすいですね!
おうちで楽しくやってみましょう。
4.自宅学習の取り組みをアピールする
家庭で学習している内容や進捗を記録して学校に報告することで、努力を評価してもらえる可能性があります。
例えば、学校で配布された教材の学習記録や、家庭での自主学習の内容をまとめ、先生に報告するなどです。
学校ではその報告をもとに、過去の事例を参考にして審議・評価します。
つまり、お子さまの取り組みをきちんと反映してもらうためには、学校の指針に添った効果的な報告書をつくるのが効果的です。
保護者の方の負担も大きくなるため、次に解説する「出席扱い制度」に対応している学習サービスの活用もぜひ検討してみてくださいね。
5.出席扱い制度を利用する
文部科学省が定めている「出席扱い制度」は、不登校の子どもたちが学校外で学びながらも、一定の条件を満たせばその活動を出席として認める仕組みのことです。
この制度は、学校以外の場所での学びを支援する目的で作られました。
具体的には次のような方法でこの制度の適用を受けることになります。
- フリースクールに通う
- オンラインフリースクールを利用する
- 自宅学習する(オンライン塾などもOK)
これらが出席扱いになれば、内申点も学力も上がって良いことばかり!
出席扱い制度について、詳しくはこちらの記事(※制作中)で解説しています。
ただし、学校や自治体によって制度の運用が異なる場合があるのが現状です。
一部の学校では柔軟に対応してくれる一方で、出席扱いの基準が厳しい場合もあります。
そのため、保護者やフリースクールのスタッフが学校と密に連携することが重要です。
最近では不登校向けの学習サービスが増えており、出席扱い制度の手厚いサポートを提供する会社もあります。
そうしたサービスを利用することで、お子さまの取り組みを適切に評価してもらいやすくなります。
内申点以外の評価ポイントを知ろう
内申点を上げる方法を紹介しましたが、お伝えしたとおり内申点は無理に上げなくても高校進学への道は開けます。
実際、筆者は内申点を意識していなかったので、内申点を上げる努力はほとんどしていません。(乗り気になればたまにやっていた程度・・・。)
今考えると、内申点がもっと高かったら公立高校に合格できたかも・・・、と思います。
なにが言いたいかというと、無理して必死にやらなくてイイヨ、ということです。
不登校の場合、内申点が不利になりやすいですが、以下の要素で補完できる可能性があります。
- 推薦入試や特色選抜:特技や実績をアピールする
- 面接:不登校中に取り組んだ努力や考えを伝える
- 学力試験:内申点に頼らず、試験の得点で勝負する
内申点にこだわらずに特技を伸ばしたり、受験に必要な科目に絞って勉強するのも良い方法です。
まとめ
不登校のお子さまの高校受験は、内申点の低さという壁にぶち当たるケースが多いです。
しかし、諦める必要は全くありません。
内申点以外の評価要素を活かしたり、出席扱い制度を活用したりと、様々な選択肢があります。
大切なのは、お子さまのペースに合わせて、無理のない範囲で一歩ずつ進んでいくことです。
学校との連携を密にし、お子さんの強みや興味関心を活かせるような進路を探しましょう。
また、保護者の方々も、一人で抱え込まず、周囲の支援や民間サービスを積極的に活用してください。
この記事が、少しでも皆様の不安を解消し、前向きに未来へ向かうきっかけとなれば幸いです。