【元不登校が解説】不登校からの高校受験!具体的な準備とは?公立高校も行ける?

不登校の子どもの高校受験が心配・・・。
いつからなにを準備したらいい?
学習の遅れは大丈夫?
正直、公立は厳しい・・・?

ハレママ

この記事では、具体的な準備内容や、学習対策について解説します!
私の経験も踏まえ、不安や疑問を解消できるようわかりやすく解説していきます。

この記事を書いた人
元不登校ハレママ
  • 小1~不登校。中学はほぼ行けず成績オール1
  • 全日制高校→公立大学→就職→転職で公務員→現在は2児の母
  • 不登校受験成功の経験から不登校向けの勉強法や受験対策を発信
目次

不登校でも受験できる高校はたくさんある

中学に全く行けなかったとしても、お子さまの状況に合わせて選べる高校は、実は想像以上にたくさんあります。

  • 全日制高校
  • 通信制高校
  • 単位制高校
  • 定時制高校
  • 学びの多様化学校(不登校特例校)
  • チャレンジスクール

それぞれの特徴を説明します。

全日制高校

平日の昼間に通学する最も一般的な高校です。

不登校経験のある生徒の場合、学校によっては保健室登校や別室登校などの配慮制度を設けているところもあります。

当サイトで全力応援しているのがこの全日制高校の受験です。

ハレママ

自分の経験から、全日制高校に行った方が将来の選択肢が増えるというのが大きな理由です

通信制高校

自宅でのオンライン学習を中心とし、スクーリング(対面授業)は年数回から週数回まで学校によって様々です。

レポート提出と試験で単位を修得していきます。

自分のペースで学習を進められ、アルバイトや趣味との両立も可能です。

全日制のような厳しい校則もなく、制服がない学校も多いのが特徴です。

単位制高校

学年制ではなく、必要な単位を修得すれば卒業できる高校です。

選択科目が多く、自分の興味や進路に合わせて時間割を組むことができます。

登校日数や授業時間も比較的自由度が高く、不登校経験者の受け入れにも理解がある学校が多いです。

転入・編入も柔軟に対応している場合が多いのが特徴です。

定時制高校

主に夜間(午後5時頃から9時頃)に授業を行う高校です。

少人数制で教員の個別対応も手厚く、昼間は仕事や他の活動をしながら学べるのが特徴です。

最近では昼間部を設置する学校や、部活動を設ける学校も増えています。

4年かけて卒業するのが基本ですが、単位の修得状況によっては3年での卒業も可能な学校もあります。

学びの多様化学校(不登校特例校)

学びの多様化学校(いわゆる不登校特例校)は、国の学習指導要領にとらわれず、不登校の生徒に合わせて特別なカリキュラムを組める学校です。

令和3年ごろから次々と開校が進んでおり、現在は全国で32校。高校は11校あります。

チャレンジスクール

都道府県によって呼び方は異なりますが、主に不登校や中途退学を経験した生徒の学び直しを支援する公立高校です。

少人数制で、体験学習や実習を多く取り入れた特色あるカリキュラムを実施しています。

個々の生徒の状況に応じた段階的な学習支援と、きめ細かな進路指導が特徴です。

【重要】合格に必要なのは「内申点」と「学力」

まず、不登校の高校受験における重要な前提をお伝えします。

それは、志望校合格に必要なのは「内申点」と「学力(入試得点)」ということです。

内申点

内申点とは、学校側が中学3年間の成績を数値化したものです。

具体的には、各教科の定期テストの成績や、普段の授業態度、課題の提出状況などの総合評価を指します。

そして、この内申点には、出席日数も大きく影響します。

一般的に、出席日数が少ないと内申点が低くなる傾向があります。これは、学校での学習活動への参加度が低いと判断されるためです。

内申点について詳しくはこちら

学力(入試得点)

次に、学力についてです。

必要なレベルは志望校によって変わりますが、勉強が苦手でも受験対策すれば、合格できる全日制高校は必ずあります

ハレママ

できれば模試などで事前にレベル感を知っておくと安心です

以上のことを踏まえたうえで、受験に向けての準備について読んでいただければと思います。

【~6ヶ月前】受験に向けた具体的な準備

内申点と学力が大事なのね。
それで実際、いつからなにを準備すれば良いの??

ハレママ

中学生の場合、不登校が長期化しそうだと感じたら早めに高校受験について調べ出しましょう。

とはいえ、具体的に志望校を絞り込むのは受験の半年前(中学3年の7月)ごろで大丈夫です。

それまでは、次の4つのポイントを意識しながら焦らずに準備を進めていきましょう。

  • 将来について話し合う ※重要!
  • 学習状況の確認
  • 受験方式の確認
  • 候補になりそうな高校の情報収集

それぞれ詳しく解説します。

1.将来について話し合う

お子さまの興味や関心、やってみたいことについて、日常的に会話を重ね、方向性を共有していくことが大切です。

将来の夢を決める必要はないので、「好きなこと(夢中になれること)」「得意なこと」「やってみたいこと」について、リラックスした雰囲気で話し合っていきましょう。

この何気ない会話が、進路選択の重要なヒントになります。

また、高校卒業後の進路(就職、専門学校、大学進学など)についても、お子さまの気持ちを大切にしながら考えていきましょう。

すぐに答えを出す必要はない!焦らずじっくり進めよう

ハレママ

ただ、中学生にとって、高校やその先のことは具体的に想像できないのが普通です。
私もそうでした。

不登校で「自分は社会のレールから外れている」と感じて自己肯定感が下がっているお子さまも多いと思います。

そういう気持ちだと、親や先生がなにを聞いても「わからない」「どうでもいい」としか返ってこないかもしれません

ですが、親からしたら、どうでもいいわけがありませんよね。

自分に対して否定的になっていると「本当はこれをしたい」「○○が学べる高校があるなら行きたい」という思いがあっても口に出せないことがあります。

お子さまのやりたいこと、そのためにどんな高校に進めば良いのか、じっくりと、何度も話し合ってみてくださいね。

ハレママ

私も母と進路のことで何度話し合いや言い合いになったことか・・・笑

私の場合は、進路の話になるといつも母が、

「せめて高校は出てほしい!出なさい!」
「高校出た方が好きな仕事に就けるよ」

「今からなら将来、なんにでもなれるよ」

と言っていました。

何度も何度も真剣にいわれるうちに、「そうかもな・・・、そうやな・・・」と思うようになり、高校進学を具体的に考えるようになりました

高校進学の目的=将来の夢ではない

不登校という背景があっても、本人に進学を目指す理由や目的があれば、合格への道は必ず開きます。

理由や目的は、将来の夢なんて崇高なものでなく、個人的で具体的なほど力を発揮します。

私の場合は、

「かわいい制服が着たい」
「少女漫画のような高校生活を送りたい(恋や部活)」
「プールの授業がない高校が良い」

・・・そんな単純なことが高校に行きたい気持ちを強めました。

ハレママ

モテたいというモチベーションだけで東大を目指し、合格した人もいるくらいです。

こうした個人的な理由は親には言わないかもしれません。

ですが、パンフレットを見たり、説明会に参加したり、対話を続けるうちに、きっとお子さまの中に高校進学する目的が芽生えていくと思います。

周りの友達がほとんど全日制高校に進むなか※、みんなと同じように高校に行きたいお子さまがほとんどではないでしょうか。

親子の対話が、不登校でも高校に行けること、その先に明るい未来があることに気付くきっかけになることを祈っています。

※中学卒業者の全日制高校への進学率は94.1%(H21文部科学省調査)

2.受験に必要な科目の確認

高校入試には公立・私立ともにさまざまな受験方式があります。

  • 一般入試(学力検査)
  • 推薦入試(内申点重視)
  • 特別選抜(面接重視)
  • 単願推薦(専願)
    など

それぞれの入試方式で、必要な試験科目も異なります。

学校を長く休むと学習の遅れが出てきてしまうため、受験においてどの科目が必要かを早めに調べましょう

また、独自で不登校生徒への配慮がある入試制度を設けている学校もあるので、学校に相談したりインターネットで調べてみてください。

3.学習状況の確認

不登校により、教科によって学習の進み具合に差が出ているのは自然なことです。

まずは、

  • どの教科が得意で、どの教科に苦手意識があるか
  • 各教科でどこまで学習が進んでいるか(遅れているか)

を確認し、お子さまに合った今後の学習サービス(オンライン学習、家庭教師、塾など)の利用を検討しましょう。

学校を休んでいる間、すべての教科を学校と同じペースで学習できるに越したことはありませんが、実際問題それは難しいです。

高校受験を考えている場合は、受験で必要な教科だけはしっかり学習できる環境をつくるようにしましょう。

受験に必要な教科は一般的に国語・数学・英語の3教科です。

この3つだけなら、自宅学習でも学校と同じレベルの内容を十分に学習できます。

特に英語は大学受験でも役に立つので、遅れないよう勉強することをおすすめします。

ハレママ

私の場合、中学では英語・数学だけ勉強していました。
正直、社会や理科は今でもサッパリですが、英語が得意だったので大学受験まで英語で乗り切った感があります。

4.高校の情報収集と事前相談

インターネットや学校の進路相談・不登校支援の先生に相談するなどして、次のような情報をチェックしておきましょう。

  • 学校の基本情報
  • 不登校生徒への支援体制
  • 文化祭や学校説明会の情報
  • 先輩の体験談や口コミ
  • 通学時間や費用の概算

この段階では候補校を絞り込む必要はないので、さまざまな可能性を探る期間として、幅広く情報を集めていきましょう。

また、オープンキャンパスや説明会にはお子さまと一緒に参加しましょう。お子さま自身が通学するイメージがしやすくなります。

説明会の個別相談では学校にあまり行けていない状況を伝え、

  • 出席日数が少ないことによる合否への影響(内申点の割合)
  • 高校入学後に学校に行けなくなった場合の対応
  • これまでの不登校生との受け入れ状況

などについて事前に話を聞いておきましょう。

ただし、あまり焦りすぎずお子さまの心身の状態を第一に考え、無理のないペースで進めていくことが大切です。

ハレママ

参考までに、私は5~6校の説明会に参加して、受験したのは3校でした。

【6ヶ月前】志望校選びと模試

受験の半年前(中学3年の7月頃)からは、具体的に志望校を決定していく時期に入ります。

第一志望校を決定し、入試に向けての書類準備や、模擬試験等の試験対策をしていきます。

ハレママ

このあたりは不登校は関係なくみんな同じですね。ガンバレ受験生!

学習状況によっては、受験対策に特化した学習サービスに切り替える等の対策があります。

【3ヶ月前~】出願、受験勉強、面接練習など

3ヶ月前からはいよいよ願書を提出し、面接練習などをする時期になります。

  • 出願書類の準備
  • 面接練習
  • 受験勉強
  • 体調管理

出席日数が少ないと、公立高校は厳しい

不登校でも全日制高校に進学できる可能性は十分にありますが、出席日数が少ない場合、正直、公立高校は厳しくなります。

なぜなら、出席日数は内申点に直結するからです。

公立高校の入試における内申点の割合は、都道府県や学校によって異なりますが、一般入試では30~50%程度です。

つまり、例えば入学試験で100点を取ったとしても、内申点の割合が50%だと、評価としては50点となってしまうのです。(出席なしで評価オール1の場合)

私も公立高校を受験したのですが(内申点の割合は50%)、試験では100点取れたかもと思う出来だったにも関わらず、結果は不合格でした。

ハレママ

私のころから20年経った今でも、公立校で内申点が重視される制度は大きく変わっていないようです。

一方、私学では内申点よりも学力検査の結果や面接が重視される傾向が高いため、学校の出席数が合否に与える影響は少ないです。

私学の学費は2020年4月から「高等学校等就学支援金制度」により実質無償化されているので、入学のハードルも下がっています。

第二志望以降では私学を積極的に検討してください。

内申点について詳しくはこちら

よくある質問(Q&A)

高校入試の面接で不登校について聞かれますか?

聞かれる可能性はありますが、その期間をどのように過ごし、何を学んだかを素直に伝えることが大切です。

高校入学後の不登校が心配です。どのようなサポートがありますか?

多くの高校では、カウンセリング体制や別室登校の制度など、きめ細かなサポート体制を整えています。

公立高校の受験は難しいですか?

不登校の生徒でも受験は可能です。特別な配慮申請ができる場合もあるので、早めに志望校や現在の中学校に相談することをお勧めします。

フリースクールに通っていますが、高校受験は可能ですか?

可能です。フリースクールでの活動記録を評価に加えてくれる高校も増えています。フリースクールのスタッフとも相談しながら準備を進めましょう。

受験に必要な書類は通常と異なりますか?

学校によって異なりますが、欠席の理由書や主治医の診断書が必要な場合があります。事前に志望校に確認することをお勧めします。

受験に向けた学習はいつから始めればいいですか?

焦る必要はありませんが、余裕を持って1年前から少しずつ始めることをお勧めします。まずは基礎的な部分から取り組んでいきましょう。

まとめ:不登校の高校受験を成功させるために

不登校のお子さまの高校受験は、保護者の方にとって大きな悩みの一つです。

しかし、適切な準備とサポートがあれば、必ず道は開けます!

大切なのは、お子さんの気持ちに寄り添い、焦らずにじっくりと進路を考えることです。

  • お子さんの興味関心に合った学校を選ぶ
    将来の目標ややりたいことを一緒に考え、興味関心に合った学校を探しましょう。
  • 学校に相談する
    各学校には、不登校の生徒への支援体制が整っているところもあります。積極的に相談してみましょう。
  • 学習の遅れを補う
    家庭教師や塾、オンライン学習など、様々な選択肢があります。お子さまに合った学習方法を見つけましょう。
  • 保護者も一緒に学ぶ
    不登校に関する情報収集や、他の保護者との交流も大切です。

焦らず、諦めずに、一歩ずつ進んでいきましょう。

この記事が少しでもお役に立てれば幸いです

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